ほんと、どうなっているのか。わたしはMacBook Pro(15inch2018)を仕事用に使っていて、外付けのBluetoothキーボード「Magic Keyboard」を使っています。しかし接続がブツブツ接続が切れて仕事に支障をきたすほどでした。これがやっと解決できたのでその方法を順番に解説していきます。
- MacBookのBluetoothが切れる場合の基本的な確認
- MacBookのBluetoothが切れる時にまずやること
- MacBookのBluetoothのキャッシュを削除する
- macOSのBluetoothのplistファイルを削除する
- MacBookのNVRAM(PRAM)をリセットする
- おそらくMacBookのBluetoothが切れる根本原因は「干渉」では?
- 有線キーボードを使ってMacBookのBluetooth問題を解決
MacBookのBluetoothが切れる場合の基本的な確認
Bluetooth接続のキーボードやマウスは基本的に電池で動作します。
電池やバッテリーが残り少なくなると「切れる」「動作しない」という不安定な状態になるので、残量はチェックしておきましょう。
それでも切れるときは切れます。
macOSが最新かどうか確認しましょう。
などという適当な記事が多いですが、Bluetooth接続という基本的な機能のバグフィックスがmacOSのアップデートで直ることはほとんどありません。ただしmacOS Catalinaはあまりにも不安定なのでアップデートしておくのは良いと思います。
MacBookのBluetoothが切れる時にまずやること
まずほとんど全ての不具合に効果があるのは「MacBookの再起動」です。
それでも直らない場合は、再度ペアリングし直します。
システム環境設定を開いて「キーボード」を選択します。
キーボード設定項目の「Bluetoothキーボードを設定」をクリックします。
ここで現在ブツブツ切れているキーボードをいったん削除します。
そうするとまたBluetoothキーボードが検出されるようになるので、もう一度ペアリング作業を行います。
この作業で直ることがかなり多いです。
ぜひ試してください。
ただし問題はこれで直らない場合です。
MacBookのBluetoothのキャッシュを削除する
この記事を最初に書いたときには効果があった方法です。
根本的な解決にはならないかもしませんが、効果は期待できます。
まず先ほどご紹介した方法で「Bluetoothキーボード」のペアリングを削除します。
そしてペアリングは「しないで」そのままにしておき、MacBookをシャットダウンします。
電源が切れた状態で「shift」キーを押しっぱなしにするとMacBookがセーフブートで起動します。古いMacBookであれば「shift」を押しながら電源ボタンを押して起動します。
セーフブートで起動すると画面右上に「セーフブート」と表示されます。
ここまでの作業で何をしたのか説明します。
まずBluetoothのペアリングを削除しました。
その後、セーフブートで起動するとカーネルキャッシュやシステムキャッシュが削除されます。このことによって、Bluetoothキーボードに関連するキャッシュを削除できたと思います。
Bluetoothキーボードを設定しなおす
セーフブートされた時点でキャッシュは削除されたので、今度は普通に起動してからBluetoothキーボードを接続しなおします。
システム環境設定を開いて「キーボード」をクリックします。
「Bluetoothキーボード設定」をクリックします。
Bluetoothキーボードの電源を入れると検出されるので「接続」をクリックします。
パスコードを入力してペアリングします。
これで接続は完了です。
これでしばらく安定して使えるようになりましたが、それでもつながらないのであれば以下の方法を試してみてください。
macOSのBluetoothのplistファイルを削除する
「Finder」を開いたら「移動>フォルダのへ移動…」を選択します。
そして以下のパスをコピーしてペーストしてください。
/ライブラリ/Preferences
このフォルダの中に「com.apple.Bluetooth.plist」というファイルがあります。
これを削除して、もう一度Bluetoothを接続し直します。
Bluetoothの設定ファイルを明示的に削除するので効果はあると考えられます。
MacBookのNVRAM(PRAM)をリセットする
MacBookの不調を直すためにNVRAMをリセットするのはよく行われる方法です。
「option」+「command」+「P」+「R」を全て押しながらしばらく待つとMacBookが起動して再起動します。これでNVRAMをリセットできます。
しかしおそらく、ここまでの手順を試して効果がなければ、NVRAMをリセットしてもあまり期待できないでしょう。ほとんどの設定をリセットできているはずですし、NVRAMリセットが安全だとも限りません。次の項目に該当する可能性の方が高いと思われます。
おそらくMacBookのBluetoothが切れる根本原因は「干渉」では?
ここまでの手順をしても解決しない場合は、Wi-FiとBluetoothが干渉していることが原因であると間違いなく言えるでしょう。
少なくともわたしの環境ではそうでした。
Appleサポートのページに記述があります。
以下のいずれかの症状が認められる場合は、Wi-FiやBluetoothの信号に影響を及ぼす干渉が起きていると考えられます。
- デバイスを接続できない、または接続が途切れる
- 接続しても低速で信号強度が弱い
- Bluetooth 接続時の音声が飛ぶ、乱れる、途切れる、または雑音やブーンという音が聞こえる
- ポインタの動きが安定しない、ジャンプする
つまり「Wi-Fi(2.4Ghz帯)とBluetooth(2.4Ghz帯)」が干渉しているのです。
こう言われてみると、確かに一瞬Bluetoothマウスの 遅延が起きたことがありました。
Appleが推奨する対策は「Wi-Fiの5Ghz帯に接続する」というものですが、わたしの環境的に5Ghz帯は使えません。5Ghz帯は壁などの遮蔽物の影響を受けやすいのです。
本格的な対策として近くにあったWindows機のWi-Fi子機をUSBケーブルで延長して、MacBookとBluetoothキーボードから離してみました。具体的には、Wi-Fiの電波の通る道をBluetoothと干渉しないようにしました。
これで安定して使えるようになりました。
もう切れることはありません。
もうちょっと解説していくとこうなります。
Wi-Fiの2.4Ghz帯は空いているチャネルを利用してそのチャネルで通信します。
一方のBluetoothの2.4Ghz帯は帯域の中でランダムに細い帯域を選択して使います。
方式が全く違うので、干渉を避けようとしたら物理的に離すくらいしかありません。
もしくは有線のキーボードやマウスを使うことが考えられます。
有線での接続は先ほどのAppleサポートページでも提案されています。
各デバイスで、質の高い USB または Thunderbolt 3 シールドケーブルを使う。
自動翻訳なので読み取りにくい日本語ですが、干渉しないようUSBケーブルを使うという解決策です。もし利用環境的に許されるようであれば、有線キーボードを使うのは良い解決策だと言えるでしょう。
有線キーボードを使ってMacBookのBluetooth問題を解決
Magic Keyboardの良いところは、Mac用のJIS日本語配列なので、MacBook付属のキーボードと平行して使っても違和感が少ないことです。
有線の外付けキーボードを使うのであれば、できるだけMacBookに近い配列でないと違和感が発生します。こうなると選択肢としてはかなり限られます。
有線キーボードで以下の条件を満たして欲しいところです。
・Mac用日本語配列(JISキーボード)
・「control」も「英数」「かな」が同じ位置にある
・できれば「command」「option」も同じ位置
この条件を満たすキーボードはこれしかありませんでした。
しかし1,800円くらいなのでお手軽な解決方法としてもいいと思います。
実際に使ってみましたが、かなり違和感なく使えます。
「command」と「option」の位置が若干外側になるので、キーボードをまったく見ずに操作すると「command+c」が「英数+c」になってしまうことがあります。しかし配列としては一緒なので、そこさえ意識すれば慣れるのにそれほど時間はかかりませんでした。
これで「ブツブツ切れる」というストレスから開放されるので、満足度としてはかなり高いキーボードです。